[リクエスト受付中] [CYCLET] 人形姫の城 ~貴方はもう、あたしの下僕~ Windows10完全対応リマスター版 [VJ013545]
注意:(VJ011334)「人形姫の城 ~貴方はもう、あたしの下僕~」と内容の重複があります。 『人の魂の重さは21グラム』――そんな学説が世に出たのは、1907年のこと。 戦後の恐慌で世界が荒れていてもなお、産業革命によって人々は未来に希望を抱いていた、そんな時代。 まさに時代は、近代現代の分水嶺。 『科学』が世界を覆っていく中、これまで人々の心を支配していた『魔術』も、未だに力を持っていた。 英国の山奥……誰も近寄らぬ場所に、その城は建っている。 もし誤ってその中に迷い込んでしまえば、『魂』を取られてしまう……。 そのような噂話とも寓話ともつかぬ伝説が、英国にはあった。 その城にいるのは魔女か、はたまた吸血鬼か。それとも――。 その真相は、誰にもわからない。 なぜなら、その城に迷い込んで帰ってきた者は“いない”のだから。 ストーリー 「――私は、魂がほしいの」 青年に相対した少女は、まるで虚空にでも呟くようにそう告げた。 青年の名は夏目明彦。 日本の学生であり、見聞を広めるため、ここ英国へ留学に来た。 そんな時、友人のジャックから深い森の奥にある廃城の噂を聞いてしまう。 足を踏み入れたが最後――誰も帰ってきた者はいない、と 馬鹿馬鹿しいと笑い飛ばした明彦だったが、ある日興味本位で足を踏み入れてしまった。 この、人々から魔の城と恐れられる、古城へと。 そこで出会ったのは、恐ろしいほどに美しい少女。いや、少女というのは正しくない。 なぜなら彼女は、とてつもなく精巧に造られた『自動人形』だったからである。 人に造られた存在――。 だから、彼女には魂がない。 彼女は、もう何年も魂を欲しているのだという。 少女のような可憐な笑みも、時折見せる寂しげな目元も、全ては人間が計算し、刻み込んだ紛い物。 いくら本物のように見えようと、人形であることに変わりない。 『完璧』を求めて造られた彼女にとって、それは耐えがたきことだった。 魂――。魂さえ有れば、本物になれる――と。 彼女はそう信じていた。 そして久々にこの城に足を踏み入れたのが、明彦だった。 これまで出会った人間とどこかが違う明彦に、少女は何故か心を動かされ、しばらく生かしておくことにする。 かくして、命を預けることになったこの少女との、不思議な生活が幕を開けた―― 登場キャラクター ●リネット (CV:柏木逢花) 意識というものが芽生えてからずっと、この城にいる自動人形。 造られてこのかた『魂』を欲している。 魂を渇望するが余り、残虐なことにも手を出してきたが、相手が城に迷い込んだ野盗などであったため、あまり気にしていない。 その態度は横柄で横暴。 たまに暴走しそうになることもあるが、その度にメイドによってたしなめられている。 「21グラム――。それが、魂の重さなのだというわ。私には、それが足りないの。」 ●アン (CV:澤乃都留) リネットと一緒に昔からこの城に暮らし、リネットを支えるメイド型自動人形。 メイド型というのは、いくつか造られた中のバリエーションの一つである。 家事に特化してしまっているため、あまりコミュニケーションは得意ではない。 「リネット様は、どうしてあの男を殺してしまわないのですか?」 ●ジャック 主人公が留学先で出会ったイギリス人。 オカルトマニアで、怪しげな知識を集めることに余念がない。 当然ながら友人は少なく、主人公も最初は近寄るまいと思ったが、なぜだかなつかれてしまう。 「僕と一緒に楽しい楽しいオカルトライフを満喫しようじゃないか!」 ●夏目 明彦(主人公) 留学ではるばる英国までやってきた、日本の学生。 幼い頃に妹を亡くしてしまったことを、未だに悔やんでいる。 以来、生と死について考えるようになり、医学部で学ぶ。 「はぁ……。俺が行くと思うか? 一人で、薄気味悪い廃城なんかに」